岩手県立大学総合政策学部/三陸沿岸災害復興の総合政策学

地域自然資源の再生研究班

 「地域自然資源の再生研究班」は、研究分担者それぞれの観点から自然公園構想の主たるテーマである「ジオパーク」「防災と災害伝承」「生物多様性」について、現状把握ならびに津波災害からの回復過程についてモニタリングを行い、エコツーリズム・ジオツーリズムを活用した地域振興プランの方向性について検討を行う。 なお、植生や水辺環境の回復は非常に長い年月がかかることから、本研究期間終了後も長期にわたりモニタリングを継続していく必要がある。一方、地域内の動植物分布や回復傾向が概略的に把握できれば、それらを基礎としたエコツーリズムの方向性やプランの提案は可能となる。

平成24年度

 研究分担者それぞれの観点から自然公園構想の主たるテーマである「ジオパーク」「防災と災害伝承」「生物多様性」について現状把握ならびに津波災害からの回復過程についてモニタリングを行い、エコツーリズム・ジオツーリズムを活用した地域振興プランの方向性について検討を行う。

平成25年度

 前年度に引き続き「ジオパーク」「防災と災害伝承」「生物多様性」について現状把握ならびに津波災害からの回復過程について基礎調査およびモニタリングを行う。基礎調査・モニタリングについては具体的に以下の項目である。

@岩手県沿岸に注ぐ小河川における淡水魚類の生息状況調査。昨年度は、岩手県沿岸南部を対象としたことから、今年度は岩手県沿岸北部を対象に調査を進める。

A砂浜植生および防潮林の被災後の植生遷移モニタリング調査および岩手県沿岸を特徴付ける植物・植生の分布調査。

B災害伝承のための災害遺構の一つとして海岸に打ち上げられた津波石の分布調査。

C震災遺構保存に向けた先進地調査と保存・伝承過程調査。合わせて震災復興教育の在り方についての検討。

 これらの調査の中からエコツーリズム・ジオツーリズムのコンテンツとなりうるものを整理し、ジオツアー・エコツアーのコースについて概略検討を行う。さらにジオパーク観光来客者の安全確保のための放射能測定調査についても追加検討を行う。