岩手県立大学総合政策学部/三陸沿岸災害復興の総合政策学

地域コミュニティの復興研究班

 「地域コミュニティの復興研究班(社会調査チーム)」は、三陸沿岸の被災地(主に大船渡市)において社会調査を実施し、住民の意識や地域社会の対応状況を把握し、復興に向けた課題を抽出する。また、その成果を地域に還元・提言することを目的とする。
 この取り組みは、長期にわたる調査プロジェクトとして継続していく予定である。

 なお、本研究における量的社会調査では、「横断調査」と「パネル調査」の2つの手法を用いる。横断調査は、選挙人名簿から無作為抽出された大船渡市民を対象に、市の状況の全体像の把握と、地区ごとの比較分析を目的とするものである。パネル調査は、2011年12月に実施した第1次量的社会調査の回答者のうち、追跡調査への協力をご快諾くださった皆様を対象とし、その後の変化を分析することを目的とするものである。
 

2012年度

 2011年度に大船渡市民2,000人を対象として、第1次横断調査と第1回パネル調査を兼ねる形で実施した第1次量的社会調査(「復興に関する大船渡市民の意識調査」)の詳細な分析を行い、その結果を大船渡市に報告するとともに、学会等における成果発表を行う。これらを踏まえ、質的調査においては対象地区・調査課題の絞り込みを行う。また、2013年度に実施する量的社会調査に向けた準備を開始する。

2013年度

 復興前半期における大きな転換点である2013年度には、住居の選択や復興状況の評価、2年間の意識変化という点に重点を置きながら、第1次量的調査の回答者のうちパネル調査への協力意向が確認できた者に対する第2回パネル調査と、選挙人名簿から無作為抽出された大船渡市民1,500人を対象とする第2次横断調査を実施する。

2014年度

 2013年度に実施した第2回パネル調査と第2次横断調査の詳細な分析を行い、その結果を大船渡市に報告するとともに、学会等における成果発表を行う。また、それらの分析結果をもとに、2015年度に実施する第3回パネル調査に向けた準備を開始する。

2015年度

 第3回パネル調査を実施し、2013年度に実施した第2回パネル調査からの2年間、あるいは第1次量的社会調査からの4年間の意識変化を把握する。

2016年度

 2015年度までに実施した3回のパネル調査の詳細な分析を行い、学会等における成果発表を行う。また、質的調査においては対象地区において、地域コミュニティの復興状況に関する聞き取り調査を随時実施する。また、2017年度に実施する第3次横断調査に向けた準備を開始する。

2017年度

 選挙人名簿から無作為抽出された大船渡市民1,500人を対象とする第3次横断調査を実施し、住居や市街地の再建を中心とする復興状況の評価や、第1次量的社会調査からの3回の横断調査における意識変化という点に重点を置きながら調査を実施する。また、前年度からの質的調査を継続するとともに、2018年度に実施する第4回パネル調査に向けた準備を開始する。

2018年度

 2017年度までに実施した3回の横断調査の詳細な分析を行い、学会等における成果発表を行う。また、第4回パネル調査を実施し、2015年度に実施した第3回パネル調査からの3年間、あるいは第1次量的社会調査からの7年間の意識変化を把握するとともに、前年度からの質的調査を継続する。